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第1回・基本の大切さ

  第1回 (2000.12.12.)


皆さんコンニチハ!篠田 学です。

娘に脅かされて(?)泣く泣くホームページに技術講座を書くことになりました。

12月12日、今日は私の誕生日。最近ちっとも嬉しくないけどね…

1年に1回、一番忙しい時期に回ってくるんです。

さて、今回は第1回目なので、

私が未だ選手として踊っていた頃、

何を一番大切にしてきたか、

という事から始めようと思っています。




◎基本の大切さ


私達は(雅子と)、1962年から1969年の間に2度、

合わせて3年間程ロンドンに滞在して

ダンスを勉強してきました。未だ20代の頃でした。

当時のチャンピオンだったビル・アービン夫妻、

ピーター・イグルトン、最も著名なコーチャーであった レン・スクリブナー、

チャールス・シーボルト、ソニー・ビニック、メージャー・ハンコックス、

などが私達のモダンの先生で、

ラテンはニーナ・ハント、ウォルター・レアード、シドニー・フランシス、

などの先生方にレッスンを受けてきました。

渡英して最初の半年間は、モダンではスクリブナー先生の一本やりでしたが、

最初に言われた、

チャンピオンは常にベーシック(基本)に戻って練習している、
                 上手になりたかったら基本をやりなさい」

という一言が今でも一番頭に残っています。

また、「トップクラスの踊り手たちがベーシック通りに踊っていないことはあっても、
               99パーセントはベーシックが正しい事を覚えておきなさい」

とも言っていました。

私達のレッスンの前後で、アービンやイグルトン組など、当時の世界チャンピオンや

トップクラス選手達が、レッスンを受けているのを拝見するチャンスに出会うことがありました。

驚いたことに、彼らも1時間のレッスン中、ベーシックフィガーのみで踊っているのです。

私達が見たら完全無欠な踊りとさえ見えた人たちが……。

でも、パーティーやコンペの後のデモで、アンコールとしてワルツやフォックストロットなどを、

ベーシックフィガーだけで踊るのを見た時、言われた意味が良く判った気がいたしました。

彼らの最高の踊りは、基本的なテクニックにより裏打ちされ、出来上がっているのです。

最初、ベーシックだけで踊ることは面白くないし、難しいので苦痛でありました。しかし、

だんだんベーシックの面白さとその大切さが解ってきた時に、私達の成績も上がってきたのです。

数年前、「リバテク論争」なるものが「ダンスビュー誌」に掲載されました。

星野氏というジャズダンスの先生と長井先生とのやりとりでありました。

星野氏は「リバイズド・テクニックの本通りに踊れない。リバテクは必要ない」

との意見でありました。

私はこの論調を大変に苦々しく感じていましたし、若い選手達にこの人が言うような風潮が

広まることを最も恐れていました。

そこで、その論争の最終結論ともなるべき討論会に出席することにいたしました。

池袋で行われた討論は、単にダンスを知らない人が、

先生として教える立場にある人たち向けに作られ標準化されたテクニックの本を読んで、

“解らないから必要ない”と言っているのに過ぎなかったのです。

確かに、リバテク(現在はボールルーム・ダンス・テクニックと名前が変わっていますは、

初心者に対して書かれた本ではありませんので、

ダンスを知らない人が読んでも理解はできないと思います。

アレックス・ムーア先生を始めとして、

ジョセフィン・ブラッドレー、ヘンリー・ジェークスなどの先人達が

〈当時の最も上手なカップルの踊りを分析して足の位置や回転量、フットワークなどを記した〉

ものであります。

リバイズド…改定された…テクニックと言われるように、何度も改定に改定を重ねて、

今日の「ボールルーム・ダンス・テクニック」は出来上がったのです。

この本があることによって、世界中のダンス人たちが同じテクニックで、

また、難しいダンスを生徒達に早く理解させ、

現在の高度な技術として向上させたことは疑う余地はありません。


次回からは、この本に書かれた裏に隠れている部分
                 《踊り方》を解説してまいりたいと思っています。

では、また …  良いお年を !

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